御宿海岸

周辺の海蝕崖は勝浦層と呼ばれるシルト岩*が卓越する砂岩・シルト岩の互層で構成された、房総半島東部にのみ分布する白色系の地層であるため、御宿海岸が関東地方では珍しい「白い」砂浜となった可能性がある。また、シルト岩が卓越した地層や海成堆積物が供給元であれば土粒子も小さい。土粒子が小さければ砂浜の勾配は緩くなり平坦な「広い」砂浜が形成される上に、飛砂や波による攪乱も生じやすい。ゆえに、砂丘が発達し、汀線付近は波により流動しやすいため、常に「ふかふか」とした「素足で歩ける」ような物理環境が維持されていると推察される。御宿海岸の「広い」「白い」「(ふかふかして)素足で歩ける」などの特徴は、以上のような、ご当地特有の地形形成過程による貴重な環境と言える。
* 海底や湖沼底などに堆積した泥(シルト・粘土)が、脱水固結して岩石となったもの

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小波月海岸

 御宿海岸というと海水浴という印象があって、これまで写生地としては敬遠していた。が・・・こうした手つかずの自然がある事に驚いた。5月の連休中に訪れたのだが人がいない自然 波とホトトギスともろい岩肌、老人には少々足場が悪くそのことも冒険してる感を生んでいた。この夷隅・・勝浦間にはこうした人の入らない短い砂浜が飛び飛びにあり・・陸地からは近寄りがたい場所で地元も積極的に観光案内しているようには見えない。良いスポットを見つけたと思った。